最終更新日 2021-07-18
英文メールに限らず、英語で文章を書く時に自分が自然に使える表現のストックがあると作業が進みます。ビジネスで使われる英文メールでよく使う表現を10個取り上げて紹介します。
英文メールを書く時、自分の伝えたいことがニュアンスまで正確に伝えられれば、より深いコミュニケーションをとることができます。その参考となるように、よく似た表現との使い分けについても触れてみました。
という構成です。ぜひ参考にして、実際に使ってみてください。
1.動詞編
① 「learn that」「become aware that」(~がわかる、~に気づく)
これらは、何かをきっかけに何等かの事実や状況を自分が認識したことを相手に伝える場合に使います。
自分が何かを知ったとか、何かに気がついたということを相手に示した上で、まずは前提となる事実を相手と共有した上でさらに話しを進めて行くときに使える表現です。
- We learned that you are interested in hiring more people.
いきなり相手に何かの状況の改善を求めるよりも、まずはこちらが事実を把握していることを知らせた上で、相手がどのような反応をするかを知りたいときに使えます。デリケートな場面でも使える表現です。
- We recently have become aware that you have been doing business with the company.
「know」もこれらに近い意味ですが、知っている情報に確信をもっているニュアンスがあります。「learn」「be aware of」は、知ったばかりでまだ全面的に確信をもっていない時に使うことが多いです。ある事実を発見した(「find out」「discover」)ことに重点が置かれます。
② 「think of doing」(~しようと思っている)
何かをする意思があることを示したり、何かが自分たちの検討課題に挙がっていることを相手に伝えたりする場合に使います。多くの場合、現在進行形で使います。
- We are thinking of attending the ABC conference this year.
これは、「want to」「intend to」に代わる表現で、単なる希望や強い意思の中間あたりの、丁度良い表現です。
③「appear that」「appear to do」(~のようです、~みたいです)
自分が受けた印象、とくにある事実がそのように自分に映ったということを伝えることができる表現です。よく似た動詞に「seem」があります。「seem」よりもフォーマルです。ほぼ同じ意味なので、「seem」を何度か既に使っていて別の動詞を使いたい場合に選択できます。
- It appears that the ZIP Code entered in the form is not correct.
- I appear to have made a mistake in translation.
2.文のつなぎ編
④「Meanwhile」(それまでの間は、そうこうしている間も)
辞書に書かれている日本語の意味は少しわかりにくいですが、あることが起きて、次に何か変化が起きるまでの間も、引き続ききちんとフォローしていることを表現したいときなどに使えます。
- We were told that the result will be available in about two weeks. Meanwhile, we will continue to monitor the progress of this case.
「Meanwhile」の代わりに「In the meantime」が使われることも多いです。
「Meanwhile」は、「その一方で」という意味でも使われます。
- Our client decided not to participate in the event. Meanwhile, we decided to postpone our decision until next week.
⑤「Under such circumstances」(そういう事情があるので、こうした状況のもとでは)
この表現を使う直前までに具体的な状況を説明した後で、新たに話し切り出して行く時に使います。「circumstances」は通常、複数形で使います。
- Under such circumstances, we may not be able to continue to do business with you.
⑥「This is because」(なぜかと言えば、その理由は~だからです)
直前で述べたことの理由を述べる時に使います。直前の文とは区切らずに、「since」「as」「because」などの接続詞を使って理由を述べることも可能です。
しかし、どうしても長文になりがちです。そうなると理由そのものをしっかり述べられなくなるおそれがあります。そのため、文をピリオドでいったん区切ったあとに、「This is because」として理由をストレートに述べることで説得力が増します。
- We cannot import the products into the country using the same labels that we have been using in Japan. This is because we must follow the local laws and regulations relating to product labeling.
⑦「Unfortunately」(残念ながら、あいにく)
導入の語であり、それに続けてネガティブな内容(落胆させてしまうことや、期待に沿えないないことなど)を述べます。よくある和訳に「不幸にも」や「不運にも」などがありますが、英語ではそこまで重苦しくない状況でも、非常によく使われます。
- Unfortunately, we are not able to offer you additional discounts.
3.よく使うちょっとした言い方編
⑧「in view of something」「considering that」(~を考慮して、~を考え合わせると)
ビジネスではよく使う表現です。上記以外にもいろいろな表現があるので、文中に同じ表現を何度も使うことを避けるために、別の言い方の候補として複数知っておくと便利です。
- In view of the difficulty in predicting the risks, we decided not to proceed with the project.
- (Considering the difficulty in predicting the risks, we decided not to proceed with the project.)
- Considering that the chances of success are small, we need to seek other options.
⑨「in connection with something」「in relation with something」「with respect to something」「as to something」「regarding something」「concerning something」(~に関連して、~について、~については)
ビジネスで非常によく使われる表現です。どれを使っても特に意味上の違いはなく、文中に同じ表現を何度も使うことを避けるために、別の言い方の候補として複数知っておくと便利です。
「about」よりもフォーマルな言い方ですが、「legalese」(法律文書で使われる難解な言い回し)な表現という悪口を言われる可能性もあるので、不必要に多用することは避けた方がよいでしょう。話していることの対象を明確に限定する場合に使います。
- If you have any questions in connection with our services, please contact us by email.
- As to your complaint regarding our products, we will reply to you within two working days
⑩「to the effect that」(~という旨の)
誰かが言ったことや何かに書かれていることをざっくり一言でいう場合の表現です。主に書き言葉として使われます。これが使いこなせるようになれば上級者です。
- We received your letter to the effect that you have no objection to our proposed use of your brand name on our website.
以上、10種類のよく使うフレーズを紹介しました。自分でもよく使う表現を10種類程度まとめてみると、いろいろな発見があると思います。