最終更新日 2021-07-18
英文メールを読むのはそれほど時間をかけずにできるけれど、書くとなると予定以上に時間がかかってしまう。メール作成にかけられる時間も限られているので、どうすれば、より短い時間でメールを書くことができるようになるのだろう。
そういう方のために、今までよりも短い時間で、最低限のクオリティーを確保したメールを、自力で、日々の業務の中で作り上げるためのコツを5つ紹介します。
5つの方法とは、
1には全体の2割程度の時間をかけましょう。2は使える定型文などが多いほど有利です。3は背伸びをやめることで時間短縮を図ります。4は、基本構文を辞書で調べずに使えるようになるまでは、どうしても一定の期間は必要になります。5も、複数の辞書を調べるのに時間はかかってしまいますが、正確に伝えるという意味では不可欠の作業です。これを繰り返すことで、語いが増えてきて、長い目で見た場合、時間短縮につながります。
1.書き始める前に構成を考える
英語でメールを書き始める前に、メモ用紙やノートに構成を書きましょう。本文の書き出しから結びまでの構成を考えます。
例えば、相手から送られてきたメールでの質問に回答する場合、
- 呼びかけ
- 送られてきたメールに対するお礼
- 質問事項1について〇〇と答える
- 質問事項2について〇〇と答える
- 結び(例:不明点があれば遠慮なく質問してください。)
- 締め(例:Best regards,)
ここでのポイントは、
- 無理に英語でなくとも日本語で考えれば良いですが、ポイントを箇条書きにする
- 段落分けも考えておく(1段落に1つの伝えたいこと)
- 使えそうな定型文・サンプルの目星をつけておく(特に1,2,5,6,は定型文で処理した方がよい)
2.手元にある定型文・サンプル文をフル活用する
定型文やサンプルは最大限活用しましょう。職場でよく使われる定型文などがまとめられていれば、誰でもオフィシャルな英文が書けることになります。
3.表現に凝り過ぎない
使い慣れていない表現では、それを含む文(又は文章全体)の意味が正確に相手に伝わっていない可能性があります。自分が書いた内容に責任が持てないようなメールでは信用を失いかねません。
相手からの問い合わせに真摯に回答する、相手にビジネス上必要なことを正確に伝えることがビジネスメールの目的です。必ずしも必要のない装飾に時間をかけるべきではありません。
4.基本構文を正確に使う
文法はできるだけ正確に使う必要があります。メールには書く人の知性や人となりが現れるので、いい加減な文法を使えば、相手に与える印象はよくありません。会社全体の印象に悪影響を与える場合もあります。
できるだけ使い慣れた英語構文を使うようにして、例えば動詞に続くのが現在分詞なのか不定詞か、あるいはthat節なのかなど、英語学習者向けの英英辞典で調べて、用例で確認するようにしましょう。
例えば、よく使われる「recommend」「suggest」「propose」など、その後にどのように続ければよいかを英英辞典で用法を確認して正しく使うようにしましょう。
5.日本語から訳す場合に困ったら類義語辞典と英英辞典を活用する
日本語で考えた内容を英語にしようとするとき、和英辞典を使うことがあると思います。ところが、和英辞典で見つかる単語にもいくつか候補があって、そのどれを使えばよいか迷う時があります。そればかりでなく、英単語の候補を見て、そういう意味じゃないんだけど、と思うこともあります。それだけ日本語の語句が幅広い意味で使われていることがわかります。
例えば、よく使われる語句で、「対応する」「確認する」「処理する」など、時々、どう英語に訳したらよいか迷うことがあります。それぞれ和英辞典で調べてみると、何通りもの候補が挙げられています。その中から最も適切なものを選ばなければなりません。あるいは、その中には本当に適したものは含まれていない可能性もあります。
そんな時に助けになるのが、類義語辞典です。日本語の類義語辞典で最もしっくりくる意味を確認して、そこからの英訳を試みます。そして候補として挙げられた英単語の意味を英英辞典で確認して最も適切なものを選びます。
さらに確認したい場合は、最終候補の英単語から、今度は英語の類義語辞典を使って、意味を展開して、絞り込んでいくという方法があります。しかし、ここまでやると時間がかかってしまうので、時間的に余裕がある場合に使いましょう。
インターネット上で使える類義語辞典や英英辞典など各種ありますので、使いやすいものをブックマークしている方も多いと思います。
以上5つのコツを紹介しましたが、メールではあまり長文でのやりとりはしない、シンプルかつ迅速に伝えたいことが伝わることが最大の目的、といったメールの基本を守ることも、時間短縮には効果があると思います。時間をかけてでも正確性を重視する必要のある内容であれば、メールではなく、レターなどの書面を介して正式に行う方がよい場合もあります。